top of page
IMG_0900.jpeg

婦人科がん検診

婦人科がん検診

当院の婦人科がん検診では、「子宮頸がん検診」「子宮体がん検診」「エコー検査」(卵巣がん検診)が行われます。「子宮頸がん検診」では、子宮頸部(子宮の入り口の部分)の細胞を擦って採取する検査である「子宮頸部細胞診」や、子宮頸がんの原因である「HPV」というウイルスの検査が行われます。「子宮体がん検診」では、子宮体部(子宮の奥の部分)の細胞を擦って採取する検査である「子宮体部細胞診」が行われます。また、「エコー検査」では、子宮や卵巣が腫れていないか確認します。なお、当院では「乳がん検診」は行っていません。希望の場合は近隣の医療機関を紹介しております。

子宮頸がん検診

検査の対象者

子宮頸がん検診は、20歳以上のすべての女性が推奨されています。また、「初性交年齢が若い」「性パートナーが多い」「多産」「喫煙者」「経口避妊薬の長期内服」などは「子宮頸がん」のリスク因子です。これらの因子がある人は、とくに子宮頸がん検診を受けることをオススメします。

検査方法

「子宮頸部細胞診」や「HPV検査」が行われます。「子宮頸がん検診」では、子宮頸部(子宮の入り口の部分)の細胞を擦って採取する検査である「子宮頸部細胞診」が行われます。また、子宮頸がんのほとんどは「HPV」(ヒトパピローマウイルス)というウイルス感染が原因と言われております。「子宮頸部細胞診」と同時に「HPV」の感染を調べる検査も行うことが可能です。

検査の効果

「定期的な子宮頸がん検診」によって、ほとんどの子宮頸がんを予防することができます。がん診療は、「早期発見」「早期治療」が原則と言われます。「子宮頚がん検診」では、がんになる前の状態である「子宮頸部異形成」を見つけます。「子宮頸部異形成」の病変がガンに進行しないうちに早めに治療を行うことで、子宮頸がんを予防することが出来ます。さらに「HPVワクチン」を組み合わせることで、ほぼすべての子宮頸がんを予防することが可能です。すべての女性が「定期的な子宮頸がん検診」と「HPVワクチン」を受けることで「子宮頸がんのない世界」は実現できると信じています

子宮体がん検診

検査の対象者

子宮体がん検診は、とくに推奨年齢や対象者の規定はありません。しかし、子宮体がんの発症は40歳後半から徐々に増加し、50-60歳代でピークを迎えるため、何も症状がなくても40歳後半から子宮体がん検診を受けることをすすめます。また、「月経不順」「排卵障害」「肥満」「高血圧」「糖尿病」「ホルモン補充療法」(更年期障害の治療)」「ホルモン治療」(乳がん治療)「一度も出産経験がないこと」「子宮体がんの血縁がいること」などは「子宮体がん」のリスク因子です。これらの因子がある人は、とくに子宮体がん検診を受けることをオススメします。
さらに、「不正性器出血」など症状がある場合、エコーで「子宮内膜が厚い」場合には、子宮体がんが疑われるため、必ず子宮体がん検診を受けましょう

検査方法

「子宮体部細胞診」と「エコー検査」が行われます。「子宮体がん検診」では、子宮の入り口から細長い器具を入れて、子宮体部(子宮の奥の部分)の細胞を擦って採取する検査である「子宮体部細胞診」が行われます。また、「エコー検査」で「子宮内膜の厚さ」を確認します。子宮内膜が厚い場合には、「子宮体がん」や「子宮内膜増殖症」(子宮体癌の前がん病変)などが疑われるため、「組織検査」などの追加の検査を行います。

検査の効果

「子宮体がん検診」は「検査精度が不十分」であるため、すべての女性を対象におこなうべきではないとされています。「子宮体部細胞診」は、感度は90%以上、特異度は84-100%で、正診率が70-80%です。検査精度は良さそうにみえますが、すべての女性に検査を行うとなると、残念ながら十分な検査精度とはいえないですし、実際に「子宮体部細胞診」を用いた「子宮体がん検診」によって死亡率が減少するという科学的証拠がないです。さらに、子宮体がん検診は「細胞が十分にとれない」「痛みをともなう」などの場合があるため、すべての女性への検査はすすめられないです。ただし、上記対象者にあたる人は是非とも「子宮体がん検診」を受けるようにしましょう。

卵巣がん検診

検査の対象者

確立された「卵巣がん検診」は残念ながらなく、とくに推奨年齢や対象者の規定はありません。しかし、「多嚢胞性卵巣症候群」「肥満」「不妊症」「排卵誘発剤の使用」「糖尿病」「喫煙者」「初経が早かった人」「閉経が遅かった人」「一度も妊娠出産経験がないこと」「卵巣がん・乳がんの血縁」などは「卵巣がん」のリスク因子です。これらの因子がある人や、「腹部膨満感」「頻尿」「骨盤痛」などの症状が持続する場合は、可能性の一つとして卵巣の検査を相談するようにしましょう。

検査方法

まずは「エコー検査」で卵巣が腫れていないか確認します。卵巣が腫れている場合は、腫れ具合・大きさ・血流などを評価します。また、血液検査で「腫瘍マーカー」を測定します。主に「CA125」を測定しますが、必要に応じて「CEA」「CA19-9」、胚細胞性の病変が疑わしい場合には「AFP」や「HCG」などを測定します。

検査の効果

繰り返しですが、確立された「卵巣がん検診」はないです。無症状の女性を対象におこなう「卵巣がん検診」は意味を持たないとされています。「エコー検査」と「腫瘍マーカー(CA125)」による卵巣がん検診の研究がありますが、残念ながら「検診の効果」を証明されたものはないです。おすすめは、定期的な子宮がん検診のときに一緒にエコー検査を受けて卵巣もチェックするようにしましょう。万が一、卵巣が腫れていた場合には、腫瘍マーカーなどの追加検査、定期的なフォローアップなど相談する流れになります。卵巣がんは無症状であることが多いため、一度はエコーなどで卵巣の状態を確認するようにしましょう。

bottom of page